GENEALOGY OF AIR MAX 95

GENEALOGY OF
AIR MAX 95
-AIR MAX 95の25年間のテクノロジーの歴史に触れる-

エア マックス95、進化と派生の系譜を辿る。

特異的なヴィジュアルと最先端のテクノロジーを搭載したエア マックス 95は、生誕以来、東京のファッションシーンが作り上げたブームの象徴として語り継がれるレガシーとなった。忠実な復刻を繰り返しながらその価値を高める一方で、オリジンの魅力を受け継ぎながらエアユニットやアッパーのアドバンスに添ったミュータントも数多く生まれている。クッショニングとエネルギーリターンを高次元に引き上げ、通気性やフィットをアップデートした、シリーズ最新作のAIR MAX ZOOM 950は、どのような進化を遂げて生まれたのか。ここでは大きなテクノロジーの変遷を太い縦軸に、それぞれのコンセプトから派生したモデルを横軸に据え、代表的なモデルをピックアップしてみた。25年ものフローをエディットした系譜図を使って、オープンイノベーションを明らかにしてみよう。

ナイキ エアの発展途上期
  • AIR MAX 95 OG (1995)

    アッパーの隆起は筋肉、アウトソールは背骨、メッシュのシュータンは呼吸する皮膚をモチーフにしたアナトミカルデザイン。初めてフォアフット のビジブル化に成功し、クッショニングの大幅な向上に成功。日本発信で世界的ブームに。

    AIR TOTAL MAX SC (1996)
    AIR MAX 95 OG
  • AIR TOTAL MAX SC (1996)

    NIKEはビジブルエアを前後に搭載したことで、名称を「AIR TOTAL MAX」に変更しようとしていた。OG人気が絶頂を迎える1996年秋、SC(スポーツクラシック)名義のライフスタイル向けが登場。スムースレザーのアッパーがその証。

    AIR MAX 95 OG (1995)
    AIR MAX 95 LUX (2001)
    AIR TOTAL MAX SC
  • AIR MAX 95 LUX (2001)

    ストリートの高級志向が強まった2000年代初頭、歴代の名作を豪華なカーフレザーでパッケージ化したLUXシリーズの一つ。メイド・イン・イタリーで国土を象ったキーチェーンが付属。当時にして定価32,000円は破格の高額だった。

    AIR TOTAL MAX SC (1996)
    AIR MAX 95 Z (2002)
    AIR MAX 95 LUX
  • AIR MAX 95 Z (2002)

    メタリックカラーで統一したアッパーと、シューレースを覆うジップ付きのカバーが特徴。ひっそりと発売された玄人好みで、年月の経過とともにレア化。ミレニアム前後はシュラウド採用モデルがバスケット系を中心に多くリリースした。

    AIR MAX 95 LUX (2001)
    AIR MAX 95 VIOTECH (2003)
    AIR MAX 95 Z
  • AIR MAX 95 VIOTECH (2003)

    atmosが初めて提案したエア マックス95はアースカラーの「VIOTECH」。バイオレットのシューレースホールが特徴。エア マックス1も同時期にリリース。雑貨やTシャツとともにリリースし、スニーカーとファッションの距離を縮めた。

    AIR MAX 95 Z (2002)
    AIR MAX 95 VIOTECH
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ハイブリッド第一世代
  • AIR MAX 95 360 (2006)

    フォアフットのビジブル化に成功したOGの登場から約10年。ナイキ エアは着々と進化を続け、悲願の360°ソールを完成。アイコニックな歴代のエア マックスに最新ソールをハイブリッドした「ONE TIME ONLY Colleciton」で登場。

    AIR MAX 24/7 360 VER.2 (2009)
    AIR MAX 95 360
  • AIR MAX 24/7 360 VER.2 (2009)

    2009年にケージを排除した改良型の360°ソールがデビュー。その最新のツーリングを採用し、アッパーにエア マックス97の要素を融合。クラシックとハイテクのハイブリッド戦略は当時の特徴。ソールのネオンカラーが画期的。

    AIR MAX 95 360 (2006)
    AIR MAX 95 +BB (2012)
    AIR MAX 24/7 360 VER.2
  • AIR MAX 95 +BB (2012)

    改良型360°ソールの採用はそのままに、アッパーもさらにハイテク化を促進。内底にセットしたセンサーをiPodと同期させる初期Nike+対応モデル。3 つの素材をホットメルト製法でプレスするハイパーフューズ構造でサポート力を向上。

    AIR MAX 24/7 360 VER.2 (2009)
    AIR MAX 95 +BB “LONDON” (2012)
    AIR MAX 95 +BB
  • AIR MAX 95 +BB “LONDON” (2012)

    シームレスなハイパーフューズはレイヤーが複雑なエア マックス95を美しく魅せるには最適なテクノロジーだった。このシルエットを生かしたatmosの提案は、オリンピックイヤーを記念してゴールドを際立たせたクリーンなルックス。

    AIR MAX 95 +BB (2012)
    AIR MAX 95 +BB “LONDON”
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ミニマル志向の加速化
  • AIR MAX 95 NO-SEW (2012)

    アッパーのレイヤーを熱圧着で構成するNO-SEW、つまり縫わないシューズを追求した2012年モデル。見た目の印象はそのままに、フラットなフォルムを実現。同時にステッチ量を減らすことで軽量化させ、環境問題への回答を示した。

    AIR MAX 95 ULTRA (2015)
    AIR MAX 95 NO-SEW
  • AIR MAX 95 ULTRA (2015)

    NO-SEWがもたらすスリークなフォルムは多くの女性ユーザーを獲得。ディラン・ラーシュ作の2015年モデルは、女性目線で理想を追求。フォアのエアを取り除き、リアのユニットを薄く変更。OGより約100gもの軽量化に成功した。

    AIR MAX 95 NO-SEW (2012)
    AIR MAX 95 ULTRA SE (2016)
    AIR MAX 95 ULTRA
  • AIR MAX 95 ULTRA SE (2016)

    20周年のULTRA仕様をアップデートしたリミテッドエディション。新しいメッシュ素材を採用。サイドに張り巡らせたフライワイヤーや、軽さを向上させる射出成型ファイロンのエアソールの採用は2015年のウルトラジャカードを踏襲。

    AIR MAX 95 ULTRA (2015)
    AIR MAX 95 ULTRA SE
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メッシュアッパーの移行期
  • AIR MAX 95 ENGINEERED MESH (2012)

    レイヤーで表現していたフィットや強度を一枚の層で解決する画期的なエンジアードメッシュを採用。フライニットの発表間もないリリースで話題に。部位で編みのパターンを変えることでフィットを向上。素材のゴミを減量させるメリットも。

    AIR MAX 95 ENGINEERED MESH
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フィッティング革命期
  • AIR MAX 95 DYN FW (2013)

    スポーツシーンを細かく分け、必要に応じてフィットを調整できる「ダイナミックフライワイヤー」を搭載。ワイヤーをアッパーに固定させないレイアウトも特徴。この発想は後に発売される自動調整システムのナイキ マグにも影響している。

    AIR MAX 95 DYN FW
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ウーブン構造によるモダナイズ
  • AIR MAX 95 ULTRA JACQUARD (2015)

    頭脳派デザイナー、ベン・ユンによる20周年記念モデル。目立つように配されたワグワイヤーのアイレットが靴紐と連動して、足全体を包み込むダイナミックなフィットを実現。すべてを剥き出しにする構造で、シリーズ最軽量を記録。

    AIR MAX 95 JCRD (2015)
    AIR MAX 95 ULTRA JACQUARD
  • AIR MAX 95 JCRD (2015)

    ジャカード織りを採用することで、メッシュに比べて編みの緩急だけでなく、柄も細やかに表現することが可能に。凹凸のあるラインを捨て、シームレスな一枚でグラデーションを際立たせることに成功。白ソールも軽やかなルックスに貢献。

    AIR MAX 95 ULTRA JACQUARD (2015)
    AIR MAX 95 WOVEN (2019)
    AIR MAX 95 JCRD
  • AIR MAX 95 WOVEN (2019)

    編みによる表現の幅は広がり、ウーブン仕様のアッパーも登場。テクノロジーの正統な進歩はないものの、スウェードとメッシュをタイル状に交錯させ、OGのアッパーの波型を新解釈。ビジブルエアとアウトソールの一部をレッドで配色した。

    AIR MAX 95 JCRD (2015)
    AIR MAX 95 WOVEN
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ハイブリッド第二世代
  • AIR MAX 95 VAPORMAX (2017)

    360°ソールの課題だった屈曲性を改良すべく一体型ユニットへの執着を捨て、ビジブルエアを9つに分離したVAPOR MAX。究極のクッショニングは歴代の様々なモデルにハイブリッドされるも、エア マックス95は別格の人気を誇った。

    COURT VAPOR RF X AM95
    AIR MAX 95 VAPORMAX
  • COURT VAPOR RF X AM95 (2017)

    2018年のAIR MAX DAYに向けたスペシャルモデルは、ロジャー・フェデラーのシグネチャーによるテニスシューズ、COURT VAPOR 10にエア マックス95のルックスをミックス。ズームエア採用の異端児もファミリー認定に意義なし。

    AIR MAX 95 VAPORMAX (2017)
    COURT VAPOR RF X AM95
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新しいエア ユニットの搭載
  • AIR MAX ZOOM950 (2020)

    最新のズームエアと最厚のビジブルエアを融合したソールは25周年の進化史におけるクッショニングの完成系。シャープなシェイプからフィットを高める素材選び、ホールド設計まで、OGの美学を追究しながらアップデートに成功した。

    AIR MAX ZOOM950

Composition&Text_Masayuki Ozawa
Photo_Shunsuke Shiga