the-north-face-boots-collection-fall-winter-2023

Vol.01

小島奉文(atmos) ×
国井栄之(mita sneakers)

スニーカーショップの
ディレクターたちが語る、
名作モデルの魅力

LAWSUITとは、一体どんなスニーカーなのか。この名作モデルについてよく知るatmosの小島奉文とmita sneakersの国井栄之、スニーカーショップのディレクター2名による対談から、
改めてその歴史や魅力について紐解いていく。

adidas-lawsuit

小島奉文

文化服装学院を卒業後、スニーカー業界へ。
atmosのディレクターを担当し、数々の別注企画を手掛ける。
スニーカーに関連する様々な事象に精通する自他ともに認めるキックスフリーク。

adidas-lawsuit

国井栄之

1996年より上野のスニーカーショップ『mita sneakers』に勤務し、後にクリエイティブディレクターへ就任。様々なメーカーやブランドとの別注やコラボレーションを数多く手掛け、世界中のスニーカーフリークから注目を集める。

―LAWSUITは、かつてNORTONというモデル名だった時代もありましたが、最初のオリジナルが出た頃はどんな印象でしたか?

国井:僕の印象だと、90年代の前半にアウトドアシューズのムーブメントの流れから、山でマウンテンバイクに乗るような人たちがLAWSUITを履いているイメージがあったし、スケーターの人も履いていた。たぶん今の世代の人がパッと見たらADIMATICと遜色のないスニーカーだと思うかもしれないけど、当時の個人的な印象だとADIMATICはスケートというよりファッションやサブカルの中ですごく支持されていて、LAWSUITの方がスケートボードだったり、自転車だったり本当にアクションスポーツとリンクしていたイメージがあります。

小島:当時のLAWSUITは、自分もスケーターやBMXをやっている人が履いているイメージがあって。マウンテンバイク界隈で人気だった話は、吉祥寺SKITの鎌本さんもおっしゃっていましたね。僕は当時まだ中学生ぐらいで、Boonなどの雑誌で知りました。

国井:流通量の話をすると、LAWSUITはADIMATICより圧倒的に多かったと思います。だから、ADIMATICはちょっと神格化されていた。でも、LAWSUITは今ハイプだからとかじゃなく、あったら普通に履きたいという方がたくさんいると思います。しかも、若い子たちにとってみれば、あのようなファットなフォルムでパッドが入っているようなスケートシューズを足元に持ってくるのって今ちょっとムードでもあるじゃないすか。だから、atmosが作ったADIMATICの流れから、より広がっていくのではと思います。

小島:そうですね。LAWSUITはファン待望という感じで、待ってくれている方がたくさんいると思うので、こちらも気合いが入っています。

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国井:元々、adidasには硬派なイメージがあるのですが、LAWSUITを初めて見たときにも直感的な初期衝動にめちゃくちゃ刺さるようなカラーリングやボリューム感、デザインに惹かれました。最初に僕がADIMATICに食いついたのもカラーなんですよね。グリーンっていうカラーは、やっぱり当時日本だと売れないカラーと言われていたし、日本では展開しないので、あまり見る色じゃなかった。でも、僕らの周りでグリーン好きは多かったし、アースカラー系の色は当時すごく魅力的でした。スケート由来のラインだけ、何か許されるテンションがあった気がします。

―国井さんは過去にmitaでADIMATICのカラーを落とし込んだLAWSUITを作られていますよね。それは何故ですか?

国井:元々今でいうパフォーマンスロゴって言われる三角形のロゴがついている靴は、復刻ができなかったんですよね。当時adidasがスポーツとオリジナルスをきちんと分けていたので。でも、adidasの当時最高峰の商品群だから、スポーツブランドの進化の歴史として絶対出すべきってことを訴え続けていたのだけど、やっぱり難しくて。当時はそれに対しての反骨心的なものもあったのですが、ローンチした後、結局アメリカでもヨーロッパでも全世界で売られることになって。知っている人たちからしてみれば、めちゃくちゃテンション上がってくれましたね。

―なるほど。

小島:当時のスケーターは、スケートブランドのスニーカーしか履かないという人も多くて、それ以外のスニーカーは敬遠していたという話もよく聞きますね。

国井:そうですね。スケートシーンにはインディペンデントなブランドもたくさんあるから、どうしても大きな企業の作るものに対してポジティブではない人もいたと思うので、難しかったと思います。でも、スニーカーに対して明るくて、スケートやマウンテンバイクもやっている人は履いていたイメージです。

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―当時は、色々なメーカーがスケートボートシーンに参入しようとしていた時代だったのでしょうか?

国井:たぶんその前にストリートバスケにみんな参入していった感じですよね。そこからX Gamesを中心としたエクストリームスポーツにフォーカスして行ったイメージ。音楽とのリンクもスケートビデオでヒップホップの人もいれば、パンクの人もいてとか、色々なものがクロスオーバーするのが時代感だった。だから、最初はスケートシューズ専用ってよりは、ざっくりアクションスポーツ用みたいなイメージがありましたね。

小島:LAWSUITは当時スケート用って限定されておらず、幅広い人が履けるスニーカーという感じだったということですよね。

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国井:スニーカーの楽しみ方って、スポーツブランドが何か1個のカテゴリーに対して作ったものを、街で勝手に僕らが本来の使用用途と違う履き方をしているだけ。スケーターもそうだし、ストリートカルチャーの住人たちって、こういうものですと決め付けられたり、押し付けられるのが嫌いじゃないですか。説明書なんて読まない人ばかりだし。その時代の人たちが別に誰に教わるわけでもなく、自分たちの使い方で単純に取り入れている。それが多分後に編集されて、当時こういうムーブメントだったよねと、紙面とかメディアを通して編集されて分かりやすくされている。その時代の繰り返しだと思います。

―ストリートカルチャーがクールである理由の一つな気がします。。

国井:スニーカーの選び方も、不特定多数の他人に認められたくて取り入れているというより、仲間内の中でヤバイねと認められたり、自己満足のためにやっている。物をピックアップするベクトルが、昨今の大半のハイプなスニーカーに対してと大違いというか。外を向いているか、内を向いているかみたいな。内へ対しての満足度が高かったのが、あの時代の商品群の魅力かもしれないですね。

小島:仲間内って意味だと、自分たちも天邪鬼なところもあったので、流行っているかというより被らない方が良かったですね。

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―今のお話は、今回のLAWSUIT復刻に際してのメッセージに繋がってくると思いますが、ストリートに訴えたいことはありますか?

国井:コロナもあってデジタル上でのコミュニティが増えていく中で、例えばSNSの情報とかって自分に必要のないものはフォローしないし、極端な話本当にむかついたらブロックもできちゃうと思うんですよね。でも、昔はクラブやスケートパークでもなんでも良いんですが、そういうストリートのコミュニティに飛び込むと世代も感覚も違う人たちと絡むことになって、それが何か自分の視野の広がりになったりすると思います。

小島:そういう意味でも、LAWSUITは“コミュニティの靴”になるような気もします。他のモデルでも日本だけで売れたり、日本から火が付くみたいな独自のカルチャーがあるので、LAWSUITもそういう期待ができる靴なのかなと思います。

国井:そうですね。最初は半径何mの仲間内で盛り上がったことが、勝手に広がっていって世界まで飛び火していったのが、今まで日本から生まれてきたカルチャーだと思うので。今回の復刻でLAWSUITを初めて知った世代の子たちが、発信とか小洒落たことじゃなく、ただ仲間内で盛り上がって履いてもらって、それがコイツらイケてるねみたいな風に見られるようになったらいいなと思いますね。これからの時代に個人的に大切だと思うことは、シェアすること。だから、街に出た方がいい。刺激的な情報も、極端な話欲してないものも入ってくるけど、それが多分楽しいと思うんですよね。整理された分かる分かると自分が納得できる情報ばっかりでは、何も面白くない。そこでいいと思ったものを、友達や色々な人たちにどんどんシェアしていって欲しいなと思いますね。

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adidas LAWSUIT

90年代に登場し、
2012年には「NORTON」から「LAWSUIT」へと名称を変えながら愛されてきた。
90’sスタイルとも相性抜群である
本作の最大の特徴は、
スウェードとキャンバス素材を組み合わせた
耐久性のあるタフなデザインに、
ボリュームのあるファットなフォルム、
そしてアイコニックな太いスリーストライプ。
カラーリングは、OGカラーである
スタイリッシュなブラックとグレーの2色展開。

adidas-lawsuit

if8798
¥15,400(税込)

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ig8280
¥15,400(税込)

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