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Vol.05

KAZZROCK

好きなことをやり続ける。
グラフィティレジェンドの背中から学ぶこと。

日本国内のグラフィティアートの黎明期から活動し、
シーンのパイオニアでありながら今も尚第一線に立って活躍するKAZZROCK。
90年代初頭に渡米し、グラフィティクルー「CBS」に唯一の日本人メンバーとしても
名を連ねるレジェンドが辿ってきた歴史を振り返りながら、話を聞いた。

adidas-lawsuit

KAZZROCK

@kazzrock_cbs

日本国内におけるグラフィティアートの第一人者。1990年代前半に渡米し、ロサンゼルスのグラフィティアート団体”CBS”に所属。帰国後もストリートでの活動とともに、展示やCD ジャケットのアートワークなど幅広く活動する。

―そもそも一番最初にグラフィティアートを始めようとしたきっかけは何だったのでしょうか?

18,9歳の頃かな。まだ日本ではグラフィティという言葉自体知られていないような時代だったんだけど。昔のサブウェイアートやストリートを追っかけて撮っているフォトグラファーの写真集などを見て。その当時だからクオリティは低いんだけど、熱量や描いている場所だったり、そういう作品の力にすごい刺激を受けた。その頃一緒に始めた仲間は、もうほとんど辞めちゃったね。でも、この間「こういうのがあるんだよ!」とグラフィティについて教えてくれた友達が、何かメディアとかで俺のことを見たのか、30年ぶりぐらいに連絡をくれたんだよね。

―30年ぶりはすごいですね!

自分がこうやって描き続けていると、どっかで俺の作品を見てくれて連絡くれたりするやつもいるんだなと。嬉しかったね。続けるってことが一番大変だし、大事なんじゃないかな。続けるだけじゃなくて成長もしなきゃいけないから、そうすると形が変わってしまう可能性もある。でも、変わることなく突き進めるかということが大切だったりするよね。

―KAZZROCKさんは辞めようと思ったことや挫折などはなかったんですか?

辞めようと思ったことはないね。本当に絵を描くことが好きなんだよ。俺はその中心にあったのがスプレーアートだったから、続けている。純粋にでっかく描くことが楽しいんだよね。嫌だなと思うことが全くないとは言えないよ。でも、俺は続けられているだけでもラッキーじゃないかなと思うんだよね。それは周りに応援してもらったり、仲間がいるだけで心の支えになってる。そういう風にパワーをもらってきたから、今は若い子とかへ同じように続けた方がいいよと言ってあげたり、気持ちの部分でサポートできるようにしていきたい。

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―スプレーアートをやる前から絵は描かれていたんですか?:

元々絵を描くのは好きだったね。あと、グラフィティを始めるのと同時期ぐらいにTシャツを作ったりもしてた。スケートボードのブランドなどが日本にたくさん入ってきて、前まではスポーツウェアというようなカテゴリーだったけど、ストリートブランドとかストリートウェアという言葉が90年代前半ぐらいから出てきた頃だった。どうやって売るのかも全く知らずに見よう見真似でTシャツを作って、色んな人に相手にしてもらえず悔しい思いをしたことなんかもあったよ(笑)。それぐらいの頃、この国は分かってくれないチクショー! みたいな気持ちでアメリカに行くようになったんだよね。

―アメリカへ実際に行ってみていかがでしたか?

雑誌じゃなくて本場で実際にスプレーアートを見たら、ここまでやっていいのかと。グラフィティとは、みたいな変なカテゴライズはぶっ壊して、俺の感覚でキャラクターを描いても風景を描いても何でもいい。こうじゃなきゃいけないとかじゃなく、もっとアートとして幅を広げちゃっていいんだって。そういったことを感じて日本に戻ってきてからは、自分でもびっくりするぐらい急に上手くなったと思う。だから、テクニックの部分とかは94,5年ぐらいで俺の作品は完成されていたと思う。美術大学に行ったりして特別に勉強してきたわけじゃないのに、全部ぶっつけ本番でよく自分でもここまでやれてきたなと思うよ(笑)。好きだから、寒い中外で10時間ぐらい絵を描いていても全然苦じゃなかったし、頭の中にあるイメージをアウトプットして、自分でも早く完成したものを見たいんだよね。それは今でも変わらない。いつも描きながら、これヤベェって独り言を言ってるよ。

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―それが変わらず絵を描くことのモチベーションに繋がっているんですね。KAZZROCKさんはメディアにもよく顔出しされていますが、グラフィティアートをやっている方では珍しいですよね。

変にメディアを拒否して、俺は違うとか言うのも嫌だし、メディアもメディアで上手に付き合いたいと思ってる。メディアをやっている人でも、すごい理解してくれる人もいっぱいいるから、それは人としても俺は大事にしたい。そっちだけに寄っちゃうと、グラフィティやアートそもそものヴァンダリズム(芸術・文化の破壊行為)的な部分がちょっと失われちゃう気がするから。何で有名になってもまだやってるのかと言われることもあったよ。リスクがあっても、絵を描きたいという衝動があるから。その若き衝動をなるべく消さないように続けてほしいというか、俺も若い頃のその気持ちのまま今も続けられているから。今10代とか20代の子も夢中になれることがもしあったから、それもやり続けてみると結構面白い人生になるかもしれないよね。

―改めてストリートの魅力って何でしょうか?

別にストリートカルチャーだとかって変に意識はしてないけど、自分たちの遊び場所やメッセージがストリートだった。グラフィティは刹那的な芸術というか、現れては消えるというのは当然あることだと思うし。消えないためにストリートじゃない場所に描かせてもらったりもするけど、変な執着心を持たずにゆるい感じでいれることがストリートなんじゃないかなと思う。その中で同じような表現する人がいたり、全く違う表現でも刺激を受ける人がいる。

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―ちなみに面識や交流がなくても気になるアーティストや、今でも街でグラフィティをチェックすることはありますか?

もちろんあるよ。車で走りながらストリートのタグとか見て、アイツのラインかっこいいなとか。線の出し方綺麗だなとか常にチェックしているし、意識してる。でも、今はなかなかマスターピース(最も時間がかかり、ビジュアルとして完成されたグラフィティ)を描く場所がないから、若い子なりに大変だと思うんだよね。そういう場所がもっと増えればいいのにとは思うけど、それがなくても若いなりにそれぞれが考えて工夫して探すのがいいんじゃないかなと思うんだよね。俺もそうやってきたし、全部与えられるより、ちょっと難しいところをクリアするのも勉強だったりもするから。

―では、KAZZROCKさんがストリートへ訴えたいことはありますか?

訴えるというか、自分が描き続けることによって、若い子が興味を持って始めるきっかけになったらいいなと思います。こうした方がいいよとか偉そうなことは言わないけど、さっきも言ったように好きなことを見つけて、それをやり続けるっていうことが良いと思う。仕事にならなくてもいいし、自己発信とかそんな大袈裟なことじゃなくて、休みの日だけとか軽い感じでも何かをやり続けていると、次のことが見えたりチャンスが転がってくるかもしれないから。やり続けていると、こうやってadidasと仕事をしたりもするし。俺は中学でサッカーをやっていたから昔から馴染みがあったし、よく履いているスニーカーのブランドと関われたりするのは有り難いよね。とにかくやり続けること、キープオンだね。

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adidas LAWSUIT

90年代に登場し、
2012年には「NORTON」から「LAWSUIT」へと名称を変えながら愛されてきた。
90’sスタイルとも相性抜群である
本作の最大の特徴は、
スウェードとキャンバス素材を組み合わせた
耐久性のあるタフなデザインに、
ボリュームのあるファットなフォルム、
そしてアイコニックな太いスリーストライプ。
カラーリングは、OGカラーである
スタイリッシュなブラックとグレーの2色展開。

adidas-lawsuit

if8798
¥15,400(税込)

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ig8280
¥15,400(税込)

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